質問の多い翻訳者は良い翻訳者 - vol.13
こんにちは、「伝わる翻訳」のyamadaです。
翻訳で失敗しないために
本日6月8日(木)、「翻訳で失敗しないため」シリーズ 第13回です。
質問の多い翻訳者は良い翻訳者
原文に向かっている翻訳者ほど、文章を一語一句注意して読む人はいません。もし原文
に不明確な箇所があれば、翻訳作業中に気づくはずです。翻訳者からの内容確認の問い
合わせは文書の見直しと改善につながるので、面倒と思わずむしろ歓迎すべきなので
す。
例えば・・
欧州のあるビデオゲーム会社では、自社ストックオプション規定の英語翻訳版が納品さ
れるまで、経営陣も実はその内容をよく理解していなかったのそうです。が、翻訳者
は細かく意味を確認し、原文よりもずっとわかりやすく書きなおした翻訳を納品しまし
た。
「原文を公開する前に、なるべく翻訳が戻ってくるのを待つようにしています」と、パ
リに拠点を持つ大手銀行のチーフエコノミストは語ります。「専門分野をよく勉強して
いる翻訳者は批判的な目で文書を読むことで、原文の問題点が浮かび上がってくるから
です。」
ポイント
プロの翻訳者は、原文を読み通して完全に把握してから、その内容を別の言語で新たに
文書化します。このためには内容を正確に理解する必要があり、原文に曖昧な箇所や矛
盾点がある場合、プロの翻訳者は発注者に確認の質問をしてくるものです。
次回は、6月13日(火)「専門文書は専門知識のある翻訳者へ - vol.14」
お楽しみに〜