読者はどんな言葉を話しているのか、知っていますか? - vol.12
こんにちは、「伝わる翻訳」のyamadaです。
翻訳で失敗しないために
本日6月6日(火)、「翻訳で失敗しないため」シリーズ 第12回です。
読者はどんな言葉を話しているのか、知っていますか?
英語訳と一口に言っても、アメリカ向けかイギリス向けかで変わってきます。例え
ば"first floor"は米国では1階、英国では2階を指します。また中国語の場合も、中国と
台湾では使う文字からして簡体と繁体という大きな違いがあり、語彙も異なります。
読者層に合わせた言葉づかいも大切です。ヘルスケアー分野の英語文書と一口で言って
も、対象読者が医師か一般消費者かで、使う用語は変わります。一般預金向け貯蓄商品
と大口投資家向けファンドの売り込みに、同じ表現は使えません。また公用語が複数あ
る国の場合、各言語で文書を用意するよう義務付けられていることもあるので注意が必
要です。
ポイント
海外の読者に読ませるには、相手の使う言語や表現に合わせた翻訳が必要です。日本で
大ヒットした広告をそのまま外国語に訳しても、成功すると限りません。翻訳だけでな
く原文の段階から、誰が読むのかを考え、読者のニーズに応える適切な文書を書くこと
が大切です。
次回は、6月8日(木)「質問の多い翻訳者はいい翻訳者 - vol.13」です。
お楽しみに〜